太宰治【古典風】
創作メモの断片の寄せ集めスクラップ帳みたいで面白い構成。
手帳の中身そのものや作中作まで出てきます。
作中作はローマの暴君ネロとその母親を描く作品。途中までだけど面白い。太宰治には史劇の才能があったのでは?完成させると『新ハムレット』のような傑作となりそう。
それにしても暴君で有名なカリギュラとネロがそんなに身近な関係にあったとは知らなかった。
メインの登場人物となる美濃十郎伯爵と尾上てるの関係は、よくある太宰作品パターンのドロドロした爛れた関係になりそうなところ、辛くも危ない所を超えなかったというところ。
最後、
「みんな幸福に暮した。」
と強引にまとめています。
こういう終わり方はいいですね。これなら私も批判のしようがありません。
結婚の顛末として芥川龍之介『秋』を思い出しました。
この作品では三角関係の末、
「みんな少しづつ不満に暮し」ています。
人生の選択・特に結婚の選択は難しいものです。
●ブクログ
https://booklog.jp/item/7/000286
https://booklog.jp/item/1/B009IX957Y
●読書メーター
https://bookmeter.com/books/5920069
光速宇宙人
「古典風(太宰治)」のあらすじ・ネタバレ・長文感想
芥川龍之介『秋』 男女三人家庭人の物語
https://diletanto.hateblo.jp/entry/20150430/p1
太宰治【清貧譚】
『聊斎志異』中の『黄英』を翻案したものという。原作は原稿用紙4枚半程度らしいが読むと色々と空想が湧いて出てくるので色々と加筆したらしい。これも『女の決闘』のように、太宰治流の小説の読み方を教えてくれる作品。
主人公の馬山才之助は頑固に清貧を好む男。太宰治の作品中で最も清貧な人間ではないでしょうか。
太宰作品には酒池肉林に堕落してしまうヒモのような男が良く登場して、私はそういう傾向の作品は大嫌いなのですが、本作品はそれと正反対の傾向なので安心して読めます。
しかしなぜか女性にモテていい思いをしているのは典型的な太宰作品パターンなのであった。
●ブクログ
https://booklog.jp/item/7/002275
https://booklog.jp/item/1/B009AJ7SYS
●読書メーター
https://bookmeter.com/books/6385863
[wikipedia:清貧譚]
[wikipedia:聊斎志異]
……ということで、5回に渡って角川文庫『ろまん燈籠』に収録された太宰治の10篇の短編を読んできました。
冒頭の『秋風記』を除いて、一般的な太宰治のイメージと違いユーモアにあふれ読みやすい作品集だったと思います。
これは私が大学生の時に購入した版(1982年6月30日 改版19版)で、表紙は現在のものとは違っています。
本書には巻末に34ページに渡って解説が収録されています。
太宰治の人と文学 その修業時代 相馬正一
作品解説 小山清
主要参考文献 小野才八郎・編
年譜 小野才八郎・編
これらのお三方ははてなキーワードやウィキペディアに単語登録がある方々であり、相馬正一さんは太宰治の研究者で、小山清と小野才八郎は太宰治に師事した作家です。皆太宰治の解説者として適切な人選です。角川文庫すごい。現在の版はどうなってるのでしょうか。
太宰治【ろまん燈籠】懐かしき入江家の物語
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2025/08/04/061423
ある夏の日 老数学者が元妻と遭遇するリレー小説【愛と美について】
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2025/08/11/202026
森鴎外の作品をもっと面白く読むためのDAZAI流読書術【女の決闘】
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2025/08/23/193434
【新樹の言葉】【秋風記】太宰治
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2025/09/05/062317
【新ハムレット】太宰治描く新時代のハムレット
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2025/07/11/061931
パンドラの匣 太宰治の最高傑作
https://diletanto.hateblo.jp/entry/20150724/p1

↑人気blogランキングにご協力お願いします。m(_ _)m
お読み頂きありがとうございます。
ご意見ご感想・ブックマークなど頂けましたら励みになります。
コメントやはてなスターもお待ちしております。m(_ _)m
(なお、当ブログはアフィリエイトを利用しています)
