冒頭は、前回ラストの藤原純友(緒形拳)と紀淑人(細川俊之)との面談続きから。
反乱を決意し、紀淑人に仲間入りを勧める純友。
公を叩き潰した後はどうするのか、と問われて
「だからこそ私はあなたが必要だ」
確かに破壊が得意な人と建設が得意な人がいますね。その二人が組めば心強い。
純友の戦略は正しい。しかし紀淑人は断る。
「合戦でむごたらしく殺し合うよりは相手に素直に殺される方がましだ」
「私の家は代々学者でね。
それが私をこんな人間にしてしまったのでしょう」
私自身はとても真似できませんが、その心意気は理解できますし尊敬できます。
ここまで達観しているからこそ、あえて伊予守に志願したのでしょう。
(それに根っからの学者タイプの紀淑人では荒っぽい海賊どもの間では浮いてしまうとも思う)
そして純友と紀淑人は戦国時代の山陰地方に宿敵として転生。
大内義興(細川俊之)は今度は野心家となり、上洛して将軍家の家督争いに介入するのであった!
“毛利元就 第1回 妻たちの言い分”
https://diletanto.hateblo.jp/entry/20130110/p1
“毛利元就 第2回 若君ご乱心”
https://diletanto.hateblo.jp/entry/20130118/p1
海賊船団はついに出動した!
今回のサブタイトルは純友サイドから見たタイトルなんでしょうか。
瀬戸内海の描写が綺麗ですね。
実際、私は瀬戸内海をJRで渡ったことありますが、小さな島が点在していてとても綺麗なものです。
将門(加藤剛)が館に凱旋。
興世王(米倉斉加年)の命により民人達は平伏して迎えるが将門や良子(真野響子)達がこの空気をぶち壊してうやむやに。興世王は不満そう。
将門政権内での興世王との方向性の違いは早急に話し合いが必要なレベルかと思われます。
興世王が主君の意を無視して暴走しているように見えます。
これが織田信長のような独裁タイプだと、興世王は粛清されているところです。
将門はそのような独裁タイプではないので放置されているのですが、このままでは政権に統一性がなくなります。
で、興世王も政権内部で派閥を作るわけではなく、何となく軽視・敬遠されているように見えるのが役者さんの演技の面白いところです。
都では将門に続いて純友も反乱を起こしたと聞いて仰天する。
とりあえず行ったのは、加持祈祷を命じること。
しかし21世紀にもなりますが、政治についてはこの頃とほとんど変わっていないように思えますね。
純友軍は備前沖で停泊。備前では藤原子高(入川保則)が備前介として残酷な政治を行っていた。
藤原恒利(今福正雄)の煽りに対して美濃(木の実ナナ)が名乗り出る。
久しぶりに登場の美濃様。以前は純友を挟んで武蔵(太地喜和子)をライバル視しているような描写もありましたが、純友と武蔵の間が公認となった今、身を引いているのでしょうか。
そして武蔵が先に京に入って盗賊を働いている今、純友の側に控えているのだった。
武蔵不在の間に手柄を立てておきたいところ。
藤原子高の酒宴に潜入した美濃は介抱するふりをして隙を見つけて暗殺しようとするが失敗!
それにしても藤原子高はかなりの実力者です。そういえば第15・16話で武蔵を捕えたのも藤原子高でした。
ただの権力を笠に着た馬鹿殿ではありません。
“風と雲と虹と 第16回 恋の訣れ”
https://diletanto.hateblo.jp/entry/kazetokumotonijito16
こちらは態度保留を貫く田原藤太(露口茂)。
将門が「新皇」を名乗っていると聞いて「うまい手だ」と。
「危険だが成功すればこれ以上の妙策はない。
人の親しみや敬愛の念は当てにはならない。
頼りになるのは畏れを込めた信仰だ」と。
第41話で藤太は
「なくてはならないものは心の冷たさである」
「民人に慕われるのではなく、恐れられねばならない」
と言っています。その法則から見て「新皇」を名乗るのはうまい手だそうです。
私が子どもの頃読んだ歴史物語では、「新皇」を名乗った将門に対して恐れ多い奴だ、と藤太が愛想を尽かしたように書かれていました。
人間心理の描き方にも色々あるんですね。
“風と雲と虹と 第41回 貞盛追跡 貞盛の和睦策に田原藤太が余計なお節介を”
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2021/03/07/194024
今回最後のシーンは将門と鹿島玄明(草刈正雄)が鹿島玄道(宍戸錠)の墓参り。
玄道を悼んだ後、玄明は京都に上洛することを告げる。そして純友が出陣したことも。
将門は日ノ本に発生した東西二つの反乱についてどう思うのか。
ついに東西呼応した反乱が実現!
しかし将門も興世王とのコンセンサスを取っておかないと政権内不一致の状態です。
純友の方も藤原恒利(今福正雄)が何やら一癖ありそうな存在です。
そして意外な難敵・藤原子高(入川保則)との決着は?
将門は一応坂東を平定したという設定ですが、他の武装勢力である平氏や源氏はどうしているのでしょうか。
将門追討使で坂東平氏の嫡流・貞盛(山口崇)は?
あの憎たらしい良正(蟹江敬三)は?
良子(真野響子)の実家の良兼(長門勇)の遺児達はどうなったのでしょうか。
それらと縁組みした嫁の実家の源氏の動向は?
そして良文(渡辺文雄)や将門の母 正子(新珠三千代)は?
ここで良文叔父を迎えて将来展望について話し合えたら良いと思うのですが。興世王よりよほど頼りになるお方だと思うのです。
- 作者:海音寺 潮五郎
- メディア: 文庫
雑記帳
大河ドラマ『風と雲と虹と』第49回「大進発」
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戦国放題 こたつ城
「風と雲と虹と」8(47~52)
http://kotatu.jp/hyo/sakuhin/masakadozakki/47-52.htm
14風と雲と虹と76 過去ログ
『麒麟がくる』で考える社会と人生
毛利元就 過去ログ
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wikipedia:風と雲と虹と
#平将門 #風と雲と虹と
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